【万年筆を極める】という本を読んだ。万年筆メーカーの生い立ちが知れて面白かった。
ウォーターマンが万年筆自体を発明したと思ってたんだけど、毛細管現象を利用した現代の万年筆の原型を発明したのが彼だったのね。
パイロット、プラチナ、セーラーなどの国内メーカーの生い立ちも興味深かった。
パイロットの「ナミキファルコン」は、パイロットの前身が並木製作所だったからかーと納得。
読書メモ
- モンブラン
- 1906年創業・三人がたちあげたジョイントベンチャー
- エンジニアのアウグスト・エーベルシュタイン
- セールスマンのアルフレッド・ネヘミアス
- 貿易省のクラウス・ヨハネ・フォス
- ヨーロッパの最高峰であるモンブランが由来とされる
- キャップトップの「ホワイトスター」は山頂の雪を上空から観た様子
- 重要な調印・文豪による歴史的な作品が「マイスターシュテュック」から生まれた
- ペリカン
- ハノーバー
- 1832年 絵の具メーカーから始まる
- ペリカンは母性愛の象徴
- 1925年 万年筆計画がスタート
- 1988年 「M800」が大ヒット
- パーカー
- 1880年代 アメリカ
- ジョージ・S・パーカーはホランド万年筆の代理店業をやっていた
- インクフローが不安定でクレームが多く、自分でペン芯の改良に取り組む
- 1889年に特許取得
- 1921年に「デュオフォールド」がヒット
- セーラー
- 創業者・坂田久五郎
- 海軍の工員としてものづくりの腕を磨く
- 1911年に呉市に酒田製作所を創業
- セーラーの由来は海軍港として栄えた呉市にちなんだもの
- 日本最古の万年筆メーカー
- 長刀研ぎ、コンコルド、キングコブラなど数多いペン先
- パイロット
- 創業者・並木良輔
- 製図を教える教授だった
- 並木式烏口の特許を取得
- 並木と同窓の和田正雄が1918年に東京で並木製作所を設立
- 「パイロット」は船団の先頭を進む水先案内人の意味
- 1963年にノック式の万年筆を開発
- プラチナ
- 1924年に中田俊一が上野で中屋製作所を創業
- 万年筆が大衆商品になるという読みで販売拡大
- 販路に「通信販売」を用いた。
- 戦後に、プラチナ産業に社名変更
- 1962年に、プラチナ万年筆に社名変更
- ウォーターマン
- 保険のセールスマンだったルイス・エドソン・ウォーターマン
- 万年筆のインクが漏れて契約を逃す
- ポケットナイフ、のこぎり、ヤスリを使って新しいペン芯を作る
- 彼の発明が元となり毛細管現象を応用した近代万年筆の原型をつくる
- シェーファー
- 1908年、インク吸入機構の特許を取得
- 申請者は、ウォルター・A・シェーファー